増補 エロマンガ・スタディーズ: 「快楽装置」としての漫画入門 (ちくま文庫)

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増補 エロマンガ・スタディーズ: 「快楽装置」としての漫画入門 (ちくま文庫)

増補 エロマンガ・スタディーズ: 「快楽装置」としての漫画入門 (ちくま文庫)内容

制御不能の創造力と欲望で数多の名作・怪作を生んできた日本エロマンガ。多様化の歴史と主要ジャンルを網羅した唯一無二の漫画入門。

増補 エロマンガ・スタディーズ: 「快楽装置」としての漫画入門 (ちくま文庫)口コミレビュー

日本におけるエロマンガの変遷やジャンルの多様性を感じることのできる著作となります。性欲の海でエロマンガミームがニッチを探し出し、ジャンルを形成していく力強さは呆れるほどで、ある時代の日本はエロマンガにとってのカンブリア紀であったのでしょう。しかし本書を通じて語られるのは「そのような感じ」であり、系統樹や表現型(絵)に関する分析は限定的でぼんやりとしたものです。その上、個別エロマンガの知識を前提としている箇所や、それらが意識高く分かりにくい言葉で語られており、学の無い自分には読み通すのに苦労する本でした。作品のページ引用が豊富なのはよかったですが、意外と難解な本ですのでその点お気をつけください。

凄まじい情報量です。エロ漫画という色眼鏡をかけがちなニッチなジャンルに対してここまで真摯に記述された作品は初めて見ました。この本に出会えたことに感謝です。

人には言えない知識です昔からエロマンガを読んできた人からしたら懐かしくもあり楽しめます

その目的は十分に果たすことがでました。値段を考えると情報量も多くお得でした。

大筋の流れについては、時系列で起こったことがきちんとまとめられているのではと思うのですが、例として引用されている作品については筆者の嗜好でピックアップされてそうな気がします。学習教材としてみた場合、この業界は新しい「規制」が制定されると大きな打撃を受けたり新しい流れが起こったりするため、イベントとして何時どのような法整備が行われたかは重要なはず・・・なのですが、正式名称が「何」で、具体的な「規制内容」がどうだったという記載なく、いきなり法案の「あそこがダメ、ここの考慮が浅い」という法整備の批判から入って、その後すぐに業界内のレスポンスの話に入ってしまう。リアルタイム世代は「あー、あの事件ね」ってピンと来るんだろうけど、リアリタイムを知らない自分みたいな世代は、「ちょ、ちょっとまって!まず前提の話がなかったんですけど??」となってしまう。せめて正確な施行時期と正式名称がないと後追いで歴史を調べることすらままなりません。また法案のどこがキーになって業界側のレスポンスが起こったのかがいまいち不明瞭です。例えば「成人指定マークの導入によって、却ってエロ漫画の表現は過激になった」という趣旨の記載がありますが、どういった作品にマークが入る様になったかといった定義には触れられず、またマークを掲載することによって何が免除されるといった説明無しに話がどんどん進んでいってしまうため、結果どうしてそうなるのかはさっぱりわかりません。以上から教材としてもイマイチ、ざっくり流れを理解する分にはある程度役にたつかな?程度です。例えばこれから作品を描くとして、現在の市場ではどういった表現はNGで、どういった表現はOKなのか、紙媒体と電子書籍だと規制は違うのか?など、私が読む前に抱いていた疑問の2/3は本書では解決しませんでした。(アメリカには縛って挿入してはいけない表現規制があるらしいですが、そうした「形にしてはいけないもの(※)」はないのか?また、電子媒体の場合はソフ倫管轄になりそうな気がしますが、その辺りの線引きはどうなっているか?など)※ つまり、認可され正規のルートで流通している商業誌を読んでいる限りは存在を認識する機会は絶対にないため、事前に知りえない要因。ある日、「今までにない大興奮必至の画期的なシチュ思いついたぜ!」と早速作品にしてみたら、掲載誌出版から数日後に自宅に警察が訪ねてきて・・・ということにもなりかねない。

実は2006年の単行本版は読んでいて、増補された部分を確かめたくて読んだのだが、ほとんどが表現規制の話だった。 正直、出版業界自体が斜陽産業化している中で、今のエロマンガを語ることにあまり意味がなくなってきたように思った。

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