3月のライオン 14 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 14 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 14 (ヤングアニマルコミックス)内容

夏まつり以降、急接近したあかりと島田と林田。不思議な3人の関係は時にすれ違い、時に重なり合いながら三月町や川本家を舞台に周囲の人々も巻き込んでいく。そして秋も深まる頃、零にとって最後となる駒橋高校の文化祭を迎えるが、奇しくも同じ日に開催される職団戦の会場に零はいた。クラスの出し物に奮闘するひなたと立会人を務める零。それぞれの場でそれぞれの思いを抱えながら過ごす秋の一日が始まる――。

3月のライオン 14 (ヤングアニマルコミックス)口コミレビュー

桐山零が、温かい家庭に招き入れられて、結婚まで考えるうちに、なんだか物語の焦点がズレてきてしまったように感じる。最初の桐山は、悲惨な生い立ちに、むごい養子家庭で心身ともに痛めつけられていた。まるで傷つき弱った鳥のようだった。加えて養子家庭の女の子は、父親くらいの歳の性格の悪い棋士に魅了され、危ない形で尽くしている。という要素も加わり、ますますキツくなってゆく。その中で、三姉妹の家庭に少しずつ癒やされながら、将棋に向き合っていくという話だったはず。ところが今は、全部解決してしまっている。むごいと思われた養子家庭は実は暖かくて、完全に和解。後藤も実は性格のいいやつだった。天下の往来で桐山をブン殴っていたころのカミソリのようだった雰囲気はどこへやら。川本家の中にどっぷりと漬かって、傷の痛みなんて感じることもなさそう。結婚するとかしないとか言ってる。もう敵はどこにもいない。誰しもが羨むような、温かい家庭と救われた心、そして高収入を備え持ったリア充になってしまっている。ハングリーさも全然感じられない。家庭、仕事(収入)、そして優れた師に囲まれた、なんの不足もないリア充が活躍する話になってしまったんですね。要するに、癒やされ過剰。月下の棋士みたいな、もう将棋しかない。俺には将棋が全て。みたいな狂気は全然ない。熱意はあっても、結婚資金ー! 家立てるんだー! リフォーム費用稼ぐんだー!そのためには負けられない! いやいや……えっ? って感じ。僕は家庭と将棋を両立しますー。みたいなユルユルな雰囲気になっちゃてます。こんな雰囲気で、たとえば最後に宗谷冬司に勝ってタイトル取るとかやっても、興ざめですよ。だって宗谷冬司は将棋に全てを捧げてんだもの。よっぽど狂気を感じられるし、将棋の化身なんだもの。そりゃ宗谷冬司が勝つに決まってるじゃないですか。むしろ桐山に勝ってほしくないよ。

今回は三姉妹を巡る話がメインの巻なのです。よって将棋の話があんまり無いので物足りない感があるのです。将棋と三姉妹の話がいまひとつ繋がらないという指摘は以前から成されているように思えるのですが、実際三姉妹にフォーカスすると将棋の話は希薄になります。個人的に三姉妹は性格が受け身過ぎる気がするのです。あくまでも男に護ってもらう存在でしかないというか。すっかりイケメン化した島田さんと、先生のどちらがハートを射止めるかみたいな、あかりさんのお婿さん探しも川本家の現状の打開策として出てきた話なのでしょうが、なんというか、あくまで家庭を支えるのは男の役割で女は内助の功になっとけ感があるというか。いや、別に良いんですがそれだと命を削っている棋士たちの生き様と釣り合わない気がして、彼女たちは戦いに疲れた男たちの「癒やし」の役割を担うのでなくて、能動的・主体的に男と対等の生き方を模索すべきじゃないのかなあなどと思ったり。桐山君が対局中に川本製和菓子を食べたらいいんじゃないかと思うのですが。おやつタイムって過去に伏線張ってるし。藤井聡太くんの昼飯の値段がネットで話題になるのだから桐山君が天才少年棋士として名を馳せれば和菓子にも注目が集まるかもしれないし、それを受けて頑張れば三姉妹の主体性もアップしてお婿さん探しを急がなくても家の経済状況を改善できるし将棋話と三姉妹も繋がるしいいことづくめですよ。しかし、ひなちゃんはまるっきり幼女ですな笑。中学時代の、いじめの標的にされても泣きながら自分は間違ってないと言ってた頃より精神年齢下がってないですかね。顔まで幼くなっているような気がする笑。

三月のライオンを買ったはずが…著者の前作・『ハチミツとクローバー』のキャラクター達がキャッキャ☆と登場して頭が混乱した。彼らの過去を描きたいなら『3月のライオン』とは全く別の、番外編として出せばいいのに。自分は内輪ネタが嫌いなので、二作品を変に絡めて欲しくない。著者としては「恐れ多いのですが、敬愛している手塚治虫先生のスターシステムに習いました…!」という事なのかも知れません。しかし手塚御大の場合は『誰もが知っているあのキャラクター!!』だから面白いのであって、少女漫画であったハチクロキャラを青年誌の3月のライオン読者が読んだ時に、即座に分かるか?となると、分からない人の方が多いのでは?学生最後の学園祭から生徒を外へ連れ出すのもどうなのか。参加させて、思い出を作らせてあげるのが教師の姿では?校長までいるのに…

ただただ疲れた。いつもに増して文字の量、ハイテンションなギャグ…後半はただハチクロの話を描きたかっただけなのでは?と思わせる急なコラボ。もちろん話はちっとも進みません。もう将棋の話は描きたくないのかな?零ちゃんも島田さんもキャラ変しすぎで、もはやパラレルワールド。島田さん、「将棋に100%全ぶっこみしないとあっという間に黒星溜まる」といいつつ、零ちゃんからの呼び出しに結構な頻度でホイホイ出てきてますよね?零ちゃん、人の温かさに触れて自分もなにか恩返しがしたいというのは理解できるけど、仲間を得ていくというのと、人の家庭に入り込んで関係を介入していくのってまた別の次元の話。川本親との絡みからおやおや?っと思ってたけど、あかりの婿探しなんて、おせっかいを通り越して、住みやすい巣を作っているようにしか見えない。住みやすい世界ができたから自分のアイデンティティのような将棋がいらなくなったのかな?と思えなくもない。そして、林田先生。高校教師って個人的にこんなにも生徒と絡みがあっていいものなの?しかもお膳立てしないと恋愛に踏み込めないってあまりにも情けなく描きすぎなんじゃないの?ハチクロの時もそうだったけど映画化するとストーリーがあらぬ方向に行きがちですね。そろそろ脱落かも。

掲載したときから違和感あった。アマ大会の対戦相手として個性持たせた割には強くしすぎだし。3号にもわたって出さなきゃいけない相手とは思えなかったし。「なんでモブの彼女のはなしとか永遠続けてんだ?」と理解できなかったし。モブにバックを持たせるのはいいと思いますよ?ただ全部それを載せてたらマンガとして成立しなくなる。と思ったけど、ハチクロか。見たことないから全然わからなかった。つまり羽海野先生とヤングアニマル編集部は、全く畑違いの雑誌読者が、すべて作品を見ている前提で話を構成して、見ていない読者は切り捨てた。ならナルホド理解できる。なんだろうね?自分の作品を大切なのは理解できるけど、そこまでして話を本編にぶっこんできた理由を知りたい。整合性や混乱を招くことは考えなかったんだろうか?ちょっとだけこのシリーズが嫌いになった巻でした。

なんか文章が多すぎて疲れました。これまで三姉妹の話は将棋の閑話休題として楽しかったのですが、本巻は輪をかけて多いうえ、ハチクロコラボまでやらかしてる。おかげで将棋の対局も「なんだこれ?」でした。他の方も書かれてますが、ハチクロはハチクロとして本巻掲載にしていただきたいです。クロスオーバーされてもハチクロ未読の読者は困惑します。きみたち誰だよ状態。ひなちゃんと零の釣りや文化祭はほのぼのしてよかったですが、「零とおねいちゃんはお似合い」とか言い出すひなちゃんの幼児化は勘弁してほしい。とても高校生の思考とは思えないです。いや、ホント…零に同情します。島田八段・あかりさん・先生の三角関係未満の話も島田八段と先生が達観してるのでどうでもよくなってきました。折角世間が将棋に注目してるのですから、もっと棋士の話を描くべきです。本巻は作者のエゴに付き合わされた感じなので厳しく評価させていただきました。

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